救急救命講習から思い出したこと

救急救命講習の記事を書いていて思い出したことがあります。

応急手当と救命措置。
救命の連鎖と市民の役割。

応急手当、救命処置の心肺蘇生方法には一般の方でも行えるBLS(1次救命処置)と、救急救命士や医師による気道確保、点滴・薬剤投与といった高度な処置を行うACLS(2次救命処置)があります。
倒れた人が心肺停止状態の場合、1分経過するごとに7~10%ずつ救命率が低下するといわれています。
その場に居合わせた人(バイスタンダー)がAEDを使い、適切な心臓マッサージも行うことが高い救命率につながります。
この高い救命率は何を指すかというと、私たち一般市民はケガをされている人の「命の時間」をより長く稼ぐことにあります。
これは勇気を持って対応するようにしたいと行動する。

しかし、その行為が何らかの理由で不足していた場合にはどうなるのか?

アメリカとカナダには「善きサマリア人の法」というものがあります。
緊急に救助を行う人が報酬を期待せずに誠実に行った場合は責任を問わないという趣旨の法で、バイスタンダーによる傷病者の救護を促進する意図があり、人命救助の行為のみに適用される。

日本にはこれに該当する法律はありません。

「緊急事務管理」と「緊急避難」
しかし日本には「善きサマリア人の法」に一致する法律はない。
一般には、民法698 条の「緊急事務管理」の項、刑法37 条の「緊急避難」により、市民が救急蘇生を行っても違法性が阻却される可能性は高いとされる。実際にこれまで市民救助者が訴えられたケースはない。
自治省消防庁救急救助課ですら、
民法の事務管理制度は・・・第三者が救命手当を実施した場合は注意義務が軽減されるという消極的な意味合いがあるに過ぎない。 また、万一、重篤化等により責任を追及されることがあった場合、実施者において緊急事務管理であることを立証しなければならない負担を負っていることも課題である。・・・
しかし、現状においては、現行法の緊急事務管理によってほとんどのケースをカバーでき、免責の範囲はかなり広いので、上記のような指摘は、将来的な課題として・・・現行法における免責制度を周知させることに力点が置かれる必要がある。
としており、法的に完全に保護されている訳ではない。
意外と消極的な法制度の中で普段私たちは生きていると言えます。

善きサマリア人の法の語源となる文献は下記のとおり

ある人がエルサレムからエリコへ下る道でおいはぎに襲われた。 おいはぎ達は服をはぎ取り金品を奪い、その上その人に大怪我をさせて置き去りにしてしまった。
たまたま通りかかった祭司は、反対側を通り過ぎていった。同じように通りがかったレビ人も見て見ぬふりをした。しかしあるサマリア人(※)は彼を見て憐れに思い、傷の手当をして自分の家畜に乗せて宿屋に連れて行き介抱してやった。翌日、そのサマリア人は銀貨2枚を宿屋の主人に渡して言った。『介抱してあげてください。もし足りなければ帰りに私が払います。』

— ルカによる福音書第10章第29~37節

実際に発生したことを書いてみたいと思います。
私はオートバイに乗ります。同じ趣味を持つ仲間がいて、月に一度ツーリングを行うようにしています。
すでにツーリングクラブとしては15年以上の歳月が流れています。
数年前の春先のことでした。
箱根の大寒山から湯河原へ「もみじライン」を下っていました。ここは峠道です。登坂側(対向)車線ではスポーツ走行しているライダーがちょくちょく見受けられます。
私たちは、前方を走る乗用車がいましたので。その後ろを数珠繋ぎ(8人ほど)になって走っていました。

下りながらの右急カーブへ前方の乗用車が差し掛かるときに対向車線側からオーバースピードのバイクがセンターラインを超えて車の右前方へ激突しました。
バイクは車の前輪に当たった弾みでライダーとバイク、転んだ衝撃でバラバラになったパーツが私たちの車列へ飛んできました。
幸いにして、私たちは全員ケガをすることなく難を逃れたのですが。
車とバイクは損傷しています。ケガ人も出ています。
その場に居合わせたの私たち8人ということです。

車のドライバーは、招いた事態を理解できず憔悴しいます。
バイクのライダーは、呼びかけに応じ立ち上がろうとして数歩、歩いてへたり込んでしまいました。
(後から聞いたのですが、両足骨折していたそうです)
事故現場は片側一斜線、峠の坂道です。幸いにして携帯電話の電波は通じました。
ツーリングメンバーで手分けして
ライダーを安全な場所へ。怪我の具合を確認、119通報。
110への通報。
ドライバーに保険会社へ連絡を促す。
交通整理を行う。

ある程度の人数がいた事で的確な対応ができたと思っています。
また、ケガ人についても意識はありました。バイクの回収についても大手バイクメーカーへ回収の手配も可能だったので幸いでした。
しかし・・・。
これは不幸中の幸いな話してあって、いつもこうあるとは限りません。
そのときに対応できるのか?
そもそも、そんな場面には遭遇したくはないですが・・・。

参考文献
Wikipedeia【一次救命措置】

Wikipedia【善きサマリア人の法】

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